2007-07-08から1日間の記事一覧

一倉(いちくら)定(さだむ)先生は「経営者はコストダウンなどに意識を取られることなく、常に市場の変化を見て、市場に合わせて会社を変えていかなければならない」と、よく仰(おっしゃ)っていましたが、Tさんの新しい方針は、まさにその核心を突くものです。…

今は収益が上がっていても、いつ市場が悪化するかも分かりません。 その時にはすぐに撤退できるように、途中解約が出来る契約条件で借りているそうです。 また直接案内しなくても申込が取れるように工夫をしているとのこと。

現在はマンスリーや小口化サブリース用の物件を、流通市場に出ている中から(仲介手数料を支払って)借上げる方針にしました。 結果、物件の仕入担当者が不要になりました。 また売上げが見込める物件だけを仕入れることが出来るようにもなりました。

3年後・5年後を楽しみにしてオーナーを継続訪問し、将来の管理受託のために人も採用して、今年の利益は赤字であっても、オーナー開拓に時間とコストを割いてきたそうです。 ところが賃貸市場が大きく変わり、受託しても簡単には成約できなくなってしまいまし…

管理の受託も今は積極的にはやっていないとのこと。 これまでは、地域の物件をパトロールして、くまなく受託活動をしていたのですが、これもやめたそうです。 くまなく受託すると、それぞれの物件をどのように料理していいかわからなくなり、担当者にまかせ…

今は逆に、ある程度まとめて発注し、施工管理を簡単にして、極端に言えば日程管理だけで済むようにして、特定の担当者だけではなく、社員の誰でもがリフォームを受注できるようにしたそうです。 リフォームの利益率は減りましたが、人手も少なくてすみ、人件…

リフォームも、従来は少しでもコストダウンを計ろうと、かなり細かく分離発注していました。 材料もいろいろ比較して材料だけを問屋から仕入れ、職人もできるだけ細かく分離。 その結果10%程度のコストダウンができたそうですが、一方で施工管理が難しくな…

以上のような観点から考えると、下記のような方針が自ずと出てきたそうです。 ○営業マンの力量に左右される客付仲介はやらない ○難しいコンサルティング営業は、ネットワークを活用し専門家にやってもらい、自らはコーディナーターに徹する(基礎知識程度は…

Tさんは経営方針を根本的に変えました。 次のような条件に合う事業だけに絞ってやっていく方針です。 〇人を増やさなくとも、量が増やせるビジネス 〇仕組みが完成すればだれでもできる、やさしいビジネス 〇環境が悪化したら、すぐに撤退できるビジネス 〇…

時代の動きに自社を適合させる

東京で不動産店を経営しているTさんからメールをいただきました。 Tさんとは5年ぐらいメールの遣(や)り取りをしているのですが、ずいぶん参考になることがあります。 特に最近のメールは、的確に物事の本質を言い当てていることが多く、スゴミすら感じること…