迫力のある本2冊

ある勉強会でのミニセミナーの講師を頼まれ、火曜・水曜はその準備をしていました。
従って火曜・水曜の定番の読書と原稿書きはできなかったのですが、水曜の夕方にはセミナーの練習も終え、食事のあと2冊ほど本を読みました。
この2冊の本が「大当たり」で、かなり影響を受けました。

一つは『「時間がない」から、なんでもできる』(吉田穂波・サンマーク出版・1,400円)。
著者(女性)は産婦人科の勤務医なのですが、3歳と1歳と生後1か月の3人の子供たちを抱えて、アメリカに留学するのです。
夫も医師ですが、同じ時期に同じ場所に留学。
仕事も育児もしているので、とにかく受験勉強からして時間がありません。
それをどうヤリクリしていったかが書かれています。

著者は自分でも書いていますが、スーパーウーマンではけっしてなく「デコボコ道を這いつくばって歩む」タイプ。
仕事も勉強も、育児も家事も、「そんなに毎日シャカリキにならなくてもいいんじゃない?」とゆるく考えるところから出発しています。
とは言え、受験勉強と臨床医師と3人目の妊娠とを同時進行させたのはスゴイのひと言。

勉強の時間は朝3時から6時に確保。
また勤務先への往復3時間の通勤時間も勉強に当て、そのために新幹線通勤にしたそうです。
何でも自分でやろうと思わずに、頼めることはお金を払ってでもやってもらうようにしたのも成功したポイント。
家事代行を頼むと、それだけ時間が節約できるわけです。
この本を読んで、私ももっと積極的に時間をお金で買っていこうと思いました。

もう一つの本は『地道力』(國分利治・PHP研究所・1,300円)。
著者は田舎から出て、歌舞伎町の美容室で見習いとして働き始めます。
大きな美容室だったのですが、従業員は何となく「休む派」と「休まない派」に分かれ、著者は「休まない派」へ。
1日も休まず働いていると、3ヵ月もすれば、技術はまだまだ下手なのに、まわりが一目置くようになったそうです。

著者は最初から美容師ではなく、経営者を目指していたので、独立後も店舗を増やしていったのですが、4,5店となったところで、人の問題がネックになり、どうしようもなくなってきました。
ところが大型店を出したら大受けし、今までの既存店全部の売り上げよりも多く、少々人が辞めても痛手を受けにくくなりました。
以降10年間、大型店をどんどん出す方向で成功してきました。
ただし休んだのは10年間で、元旦だけの10日間だけとのこと。

経営への打ち込み方や、迫力にドキモを抜かれました。
著者の年収は3億円を超えているそうですが、結果は後からついてくるということがよく分かりました。
自分の甘さに喝!といった本でもありました。