ブルーオーシャンを探せ

大手も進出しないような地方都市でナンバーワンの会社は業績がいいし、いろんな点で有利にモノゴトを進めていけるようです。
事業を始める時から、競合の少ない、もしくは競合の全然ない市場を選択するのは、意図してそうした場合は「超」頭がいいと思うし、意図しなかった場合は「超」運がいいのだと思います。
どちらか言うと「頭」がいいより「運」がいいほうが、数百倍スゴイことだと思うのです。

仕事が物凄く出来る人たちがとても大事にしているのが「運」。
松下幸之助松下政経塾の入塾者を「運と愛嬌」で決めたのだそうです。
竹村健一さんの座右の銘は「運のいい人と付き合う」。
先日大和ハウスの創業者の石橋信夫氏も「運」を極めて大事にしていたことを、樋口武男会長の『私の履歴書』で知り、意を強くしました。

大企業でもそうなのですから、ましてや中小零細企業では、入社してくる人の運気がモロに会社に影響を与えるはずです。
「運の悪い人とは付き合わない」は個人的にも仕事的にも、かなり重要な原則ではないかと思うのです。

話を元に戻します。
競合の少ない地方都市(というより田舎町)は一種の「ブルーオーシャン」でもあります。
ブルーオーシャンで断トツ・ナンバーワンの会社は、飛ぶ鳥を落とす勢いでもあります。
ただしその経営者がスゴイ才能を持っているという感じでもないところが面白いところ。

競合が激しくてレベルの高い東京などでは通じないような才能であっても、地方だと悠々と断トツになれることがあるわけです。
私は東京で大変な競争をしている人よりも、地方でナンバーワンの人の方が、真の意味で頭がいいと思うのです(「地あたま」がいい)。

ブルーオーシャンは何も地域的な問題だけではありません。
ニッチな商品市場はブルーオーシャンかもしれず、ニッチな顧客層や特殊な分野もブルーオーシャンの可能性が高いわけです。
もし断トツの得意技があるとしたら、ライバルを気にしなくていいという意味で、その領域はブルーオーシャンに違いありません。

ということは、いかにブルーオーシャンを探し出すかが、経営者にとっての一番大事な仕事なのだと思うのです。
時流の変化で、思いもしないところでブルーオーシャンが出現することがあるかもしれません。
不動産市場でも「潮目」が変わった瞬間は何度もありました。
それを読み切ることは、経営者にとってかなり優先順位の高い問題だと思うのです。