汗水たらして不労所得 その5

会社四季報や日経会社情報を読んでいると、とても勉強になります。
各企業の状態が分かるだけでなく、どういう方向へ進んでいこうとしているかの戦略も見えてきます。
上場会社であっても、ハデな会社もあれば地味な会社もあります。
最終消費財を扱っているところは“やっぱり”知名度が高いし、社長が有名な会社もよく知られています。
会社四季報を見ていけば、そういった会社が優良会社かと言えば、そうでもないことが少なくないことが分かったりします。

私が株を買うとすれば「売ったり買ったり」のトレーディングではなく、「買った株をじっくりと所有していく」投資法を取りたいと思います。
従って財務内容のいい会社の株がいいわけです。
また配当利回りも高いに越したことはありません。
銀行株など株価が安くなった分、配当利回りが高くなっています。
2%〜4%台の銀行株もけっこうあるのです。
と言うことは、仮に100万円をその銀行に定期預金して0.1%の利息をもらうより、その銀行の株を買って3%の配当をもらう方が、よっぽどいいということになります。

将来の株価の上昇を予測するのは大変ですが、財務内容のいい会社を選ぶのは、比較的簡単です。
まずは借入れの少ない会社。
というより借入れゼロの会社を選びたいものです。
これを見るには「有利子負債」の欄。
有利子負債がゼロであれば全然問題ありません。

「利益剰余金」は簡単に言えば、過去にその会社が儲けてきた利益の総計。
これが圧倒的に大きい会社は、過去延々と利益を積み重ねてきたと言えるわけです。
歴史のある超優良会社の中には、すごい利益剰余金を持ったところがあります。
かつては銀行もそうだったのでしょうが、平成初期のバブル崩壊の時に100年間の利益を全部スッてしまった感があります。

ごくたまに「利益剰余金」がマイナスの会社もあります。
これは債務超過で危ないわけです。
当然「有利子負債」も多く、経営困難が予想されます。
電鉄や不動産や鉄鋼などは、設備が必要なので「有利子負債」がやはり多いのです。
そんな中で設備が必要なメーカーなのに、有利子負債がゼロの会社を見つけたりすると、びっくりするし、うれしくもなります。