心から尊敬するスーパー・オールドマン

『知の現場』(久垣啓一・東洋経済新報社・1,600円)の続きです。
この本は、アカデミズムの世界ではなく、仕事の世界から卓越した知識人となった人たちを取材しています。
その中で、序ォ地三郎(しょうちさぶろう)さんのお名前を久しぶりに拝見しました。
本によっては「昇地三郎」と書かれていることもあります。

この方は今103歳。
知的障害児施設「しいのみ学園」を創立し、今も現役の教育者として働いておられます。
お写真を見ても、かくしゃくとしてシャープです。
今もなおパスポートを持って、世界の街を歩いているとのことです。
また後期高齢者医療費のムダをなくすために、103歳で福岡県の健康増進運動の「マスコット・ボーイ」にも選ばれ、66市町村を回って講演しておられるそうです。
講演内容も毎回新しくなっているとのこと。

昔、別の本で序ォ地三郎さんのことを読んだことがあり、確か80歳台から韓国語を勉強してモノにしてしまったとのことでした。
中国語もお話になるはずです。
私の「95歳までバリバリの現役」や「生涯6ヶ国語のマスター」という目標は、実はこの磤地三郎さんに触発されて出来たものだったのです(忘れていました。思い出しました)。

103歳で教育の現場で働き、世界を歩き、各地で公演しておられるわけです。
それからいうと「95歳までバリバリの現役」なんていう目標は、まことに甘っちょろい。
105歳まで延ばさなければいけないかもしれません。
日野原重明さんは今98歳。
聖路加病院での現役の医師。
院長や理事長も歴任されているはずです。
こういう人たちは掛け値なしに尊敬してしまいます。

私の敬愛していた長野県の藤本幸邦老師は100歳にて、昨年亡くなられました。
私は「おっしゃん」(長野県の方言で和尚さんのこと)とは1度しかお目にかかったことはないのですが、「おっしゃん」から何度も分厚いお手紙をいただいたことがあります。
便せん10数枚に書かれた手紙は、驚くほどのスゴイ量と中身の濃さでありました。
書くのに2時間以上かかっているはずです。
その集中力と気力に圧倒されました。

「はきものをそろえる」という有名な詩があるのですが、これは藤本幸邦老師が作られたもの。
私は鍵山秀三郎先生から藤本幸邦老師を紹介していただきました。
まさに特上のネットワークであります。