経済動向

金利は各国ともゼロ金利に近い状態になっています。
バブル崩壊で痛手を負った日本経済が、長い間ゼロ金利政策を取っていたわけですが、今は世界的に見ても同じ傾向。
当分金利は低いままで推移していくように思われます。
ただし世界的に余ったおカネは、低い金利を嫌い、もっと有利な投資先を探して「漂浪」しています。
それが今後どこに向かうのかに注意を払っていきたいと思います。

以前は安い金利の円を借り、その資金で日本以外の国に投資する方法が流行っていました。
円が日本から出ていくわけで、それが円安の原因でもありました。
またそれらの資金が投資され、海外の不動産や株や原油価格の高騰の一因となっていました。
アイスランドなどでは住宅ローンを借りる時、低い金利の「円」建てで借りる人も少なくなかったようです。
しかしながら金融危機が起こり、また肝心の為替の部分で急激な円高となり、デフォルトする人が続出するという事態も起きました

世界経済自体はまだまだ薄日が差し込むところまではいっていないように思いますが、株価や車の売り上げが戻ったところもあり、二進も三進もいかない恐慌という感じではないように思います。
早い話がユニクロは過去最高益です。
時代に合ったビジネスモデルであれば、世界同時不況であろうと、デフレであろうと、関係なく繁盛していくということなのでしょう。

企業は先行きに対しては様子見をしており、人の採用や設備投資に対しては極めて慎重です。
日本では世界各国よりも10年ほども早く、低金利政策を続けてきましたが、今後も金利の上昇はあまり考えられません。
消費者物価が上がっていないため、インフレ懸念はなく、政策的にも金利を上げる必要がないからです。

日本のかつてのバブル崩壊と基本的には同じである以上、やはり10年間は好景気を期待しないで経営の舵取りをすべきでしょう。
世の中はデフレ。
「減収増益」が企業の着地点としては、一番無理がなく、目指す方向だと思います。
デフレの時代は技術革新の時代でもあります。
ユニクロだって「いいものを徹底的に安く」の技術革新だし、人気のハイブリッド車も当然そうです。
不動産業でも技術革新はあるはずなのです。
実は「希望の時代」の幕開けでもあると思うのです。