福島孝徳さんと太田雄貴さん

本を読んで感動することは“しょっちゅう”ですが、テレビでもごくたまに感動することがあります。
先日たまたま見た脳外科医の福島孝徳さんのドキュメンタリー。
「神の手」と呼ばれ、超難関の手術を次々とこなしていく姿は驚異でもあります。
脳外科医という枠を外しても、仕事の質・量ともに世界最高峰に位置する人ではないでしょうか。

世界を飛び回り、1年365日仕事をこなしていけるのは「自分にしか救う人がいない」という使命感の裏付けがあってのことなのでしょう。
66歳にして極度に手先の集中力が必要な手術を1日に何回も行っていく体力にも驚かされます。
顕微鏡をのぞきながら常にしゃべっているので、まわりの人も今どういう状況かが分かりやすいのではないでしょうか。

福島孝徳さんは明治神宮の神主を父に持ち、明治神宮で生まれたそうです。
それこそ日本神道系の神々のご加護があるのではないかと思います。
福島孝徳さんが最後に言われた言葉「日本人よ、もっと働きなさい」に私は物凄くモチベーションがアップしました。

もう一人テレビで見て感銘を受けたのが、フェンシング世界ランキング1位の太田雄貴さん。
北京オリンピックで銀メダルを取った後は、競技面でも精神面でも落ち込み、しばらくは鬱(うつ)一歩手前だったそうです。
フランスへ渡った後コーチから「オオタは攻撃も防御も素晴らしい。しかし一つ足らないものがある。それはカウンター」とのアドバイス

事実そのカウンターで北京オリンピックの金メダリストだったドイツの選手に、最近の試合で勝っています。
太田選手にとっては会心のカウンターだったそうで、スロモーションで見ると、相手の選手が攻撃をする一瞬のスキをついての一撃。
相手選手にとっては、本当はスキとも言えないものだったのかもしれません。
フェンシングの試合は早すぎて、いったいどちらの選手が勝ったのか、見ていてもよく分からないのですが、太田選手のカウンターは世界の一流選手にとっても「見えない」一撃だったのでしょう。