こだわりをハズす

井の中の蛙」状態では時代の流れが読めず、また世の中や業界の先進的な動きが分からず、結局取り残されるリスクが大きいと思っていました。
が、一度「井の中の蛙」状態にして、徹底的に自社の得意技を磨く時期が必要だという気もしてきました。

東京の不動産業の友人が2年以上前にテレビを自宅から取り除きました。
また業界の付き合いも絞り、その分、自社の業務に打ち込むようにしました。
その結果、大きな成果が出てきているようです。
私は友人の影響を受けやすいタイプなので、自分の生活も段々とその方向に向かっています。

若い頃は何かというとセミナーを受講して勉強していました。
確かにセミナーを受けると、情報も知識も手に入るし、何よりも刺激になることが多いように思います。
しかしそれで安心してしまうことも少なくなく、セミナーを受けること自体が目的化する危険性があります。
何も仕事をしていないのに、セミナーを受けているだけで何か仕事をした気になるのです。

稲盛和夫さんの本に書いてあったのですが、若い頃、本田宗一郎の話を聞きに行ったことがあるそうです。
講師である本田宗一郎は「セミナーを聞いている暇があったなら早く会社へ帰って仕事をせよ。自分は経営するに当たりセミナーなど受けたことがない」と述べたのだそうです。
聴衆はみんな「ギャフン」といった感じになったのではないでしょうか。

井の中の蛙になってはいけない」とか「社交を保持しなければならない」とかは、私の中で一種の強迫観念になっているような気がします。
同じように「運動をしなければならない」というのも、ちょっと強迫観念気味なのです。
具体的には「水泳に行かなければならない」という課題がなかなかクリアできず、ちょっとそれが引っ掛かっていました。

しかしこの際「社交」も「運動」もいったんご破算にしてみようと思うのです。
そうすると気持ち的に随分スッキリしました。
やるべきことは「多読」と「語学」と「コインパーキング」。
これさえできれば、あとは流していけばいいという気になってきました。