次の一手

若い頃、会社がドンドン伸びていって嬉しくてしようがありませんでした。
と、同時に社内的に色々と“ややこしい”問題も出てきて、気持ちが休まることがありませんでした。
男子社員も沢山いたのですが、トップである自分が一人浮いている感があり、とても苦しい思いもしていました。

さまざまな葛藤の末(嫌な思いもいっぱい経験済み)、今は少数精鋭のスタッフとともに、楽しい毎日を送っています。
スタッフとは心も通じ、レベルの高い「いい会社」だと思っています。
ブラック企業とは無縁です。

「良い会社」というと収益力が高かったり、財務内容が良かったりする会社を示す場合が多いのですが、「いい会社」というと社風がとてもよく「いい人たち」が働いている会社というイメージがあります。
伊那食品工業の塚越寛会長のご本を読んでとても感銘を受けたのですが、塚越寛さんは「いい会社」と「良い会社」を明確に区別なさっています。

私が考える「いい会社」には3つ条件があり、一つは「支払いがキチンとしている会社」で、次に「掃除が行き届いている会社」、最後に「社員が社長(会長)を尊敬している会社」であります。
塚越寛さんの本を読み「いい人」たちが働いている会社が「いい会社」であることがよく分かりました。

当社は今は規模がとても小さいのですが(大きくする気はありません)、段々と「いい会社」に近づいていることを感じています。
あとは財務力や収益力をもっとアップして行けば、鬼に金棒となるはずです。
そしてその日は近いと確信しています。

「いい会社」は人の入れ替わりが少ないというのも、その特徴ではないでしょうか。
離職率が高いと、せっかく蓄積したノウハウなり技術なりが、退職者と共にどこかへ飛んで行ってしまいます。
何も道徳的なことを言うのではなく、人が辞めること自体が企業にとっては損失でもあります(辞めてくれるのが企業にとって大いにプラスになるケースも実は多々あるのですが)。

いかに収益の高い事業に会社の軸を移していくのかを考えるのが、今の私の仕事だと思っています。
「今日の事業」は社員に任せ、「明日の事業」を考え続けています。
自分がやりたいことは決まっているのですが、それがどう収益に結び付くのかのビジネスモデルが今のところハッキリしていません。

一定の収益がある今のうちに、早く次の一手を打ちたいと考えいます。
福岡の極めて優秀な不動産管理会社(不動産業界に詳しい人だと「三好不動産」さんだとすぐに分かります)が「超・不動産業」を打ち出しておられますが、確かにいつまでも従来の形態の不動産業にしがみついていては次へのステップが踏めない気がしております。