経営方針書と人生方針書

会社経営でも行き当たりばったりでは、なかなか上手くやっていけません。
そこにはやはり戦略というものが必要なのだと思います。
戦略を持って経営している会社と、そうでないところとでは、発展の仕方や危機の予防対処が雲泥の差となって現れます。

一倉定先生が口を酸っぱくして「経営方針書」の必要性を述べておられましたが、頭の中で漠然としている思考や希望を言葉にして書いていくと、何をやるべきかがハッキリし、その具現化が早くなるのは間違いありません。
「経営方針書なしに会社経営をするのは、羅針盤なしに嵐の中を航行するようなものだ」とは、同じ一倉先生のお話。

経営方針書も大切ですが「人生方針書」もきわめて大切だと思います。
人生方針書を書いている人は少ないと思いますが「自分の人生をこうしたい」と常に考えている人は、けっこういるのではないでしょうか。
「人生方針書」的なものを持っている人ともっていない人とでは、明らかに顔つきが違っています(本当にそうなんです)。
「男の顔は履歴書」という言葉がありますが、ちょっとそれに似た感じ。

私の人生方針書では、今後は「人生の第3ステージ」に入ります。
生まれてから大学を卒業するまでが第1ステージ。
社会人での生活が第2ステージ。
そして経済的な基盤を持って、知的生活をコアとする生き方が第3ステージ。
私は今58歳ですが「あと2年で定年」的な考え方では、何のために生まれてきたのか意味がないのです。
95歳までバリバリの現役で働くつもりですが、円熟のゴールデンエイジはこれからだと思っています。

私はよく「汗水たらして不労所得の基(もと)を作る」と唱えるのですが、これは第2ステージで絶対にやっておかなくてはならないことでもあります。
そうでないと知的生活に軸足を移すことが出来ません。
「恒産無ければ恒心無し」なのです。
経済的基盤を持っていないと、いろいろな束縛から自由になりません。
経済的自由人であれば、自分がやりたいことをやっていけます。