世界経済の状況 その1

世界の株価や為替が揺れています。
ギリシャの財政危機への不安が世界に波及しているわけです。
いま世界の浮遊資金は非常に神経質になっていて、どこへ行ったらいいのか悩んでいる様子。
ドイツが空売り規制をかけたあと、これが裏目に出て、欧州株が暴落しました。
おカネは臆病なので、制約されることが大嫌いなのです。

PIGS(もしくはPIIGS)という言葉をよく聞くようになりました。
PIGSとはピッグス、即ちブタたちということです。
Pはポルトガル
Iはイタリア。
もう一つのIがアイルランド
Gがギリシャ
そしてSがスペイン。
すべてヨーロッパの財政状態の悪い国です。

財政状態の悪さでは、日本も決して引けを取らないわけですが、日本は足腰の強い企業がまだまだ頑張っているし、海外からの借金がないという強みもあります。
ところがギリシャなどは経済の基盤が弱いうえに、他の欧州の銀行が資金を貸し付けているのです。
仮にギリシャがデフォルト(債務不履行)すると、またたく間にドイツやフランスの銀行が経営危機に陥ってしまいます。
従ってEUを存続させるためにも、ギリシャを支援せざるを得ないということになります。

ただし支援するからには、ギリシャにもそれ相応の犠牲を払ってもらわなければならないということで、増税や公務員の給与カットが行われます。
それに反対する人たちによって、先日からギリシャ国内で大規模なストライキが行われています。
観光が基幹産業といってもいい国で、ゼネストなど行ったら、肝心の観光客が来なくなってしまいます。