2006-11-24から1日間の記事一覧

日本兵二万二千人のうち、二万一千人が亡くなった戦いを描いた映画です。 『父親たちの星条旗』でもあれだけ苦しかったわけですから、次の映画は相当覚悟して見るつもりです。

『父親たちの星条旗』には、『父親からの手紙』という“双子”の続編があるのです(12月9日封切)。 前者はアメリカから見た硫黄島の戦い。 後者は日本側から見た硫黄島。

ベトナム戦争がそうでした。 ついでに言うと、北ベトナムは塹壕線でアメリカの攻撃に耐え続け、遂にはアメリカ世論を反戦に引き込むことに成功し、戦争自体にも勝利を収めたわけです。

硫黄島の戦いで、戦艦大和が残る軍艦を率いて戦闘に参加していたら、勝機はないとしても、それを機にアメリカの世論が変ったかも知れないと思いました。 アメリカは強い国ですが、常に「外敵」と「世論」の両方を相手にしなければいけないという、意外な弱点…

圧倒的に戦局が有利だと思っていたアメリカでも、長い戦争に厭戦気分が蔓延しかかっていたことや、莫大な戦費により財政が圧迫されていたことを、映画を見て知りました。 アメリカだって苦しかったのです。

1985年に日米双方により慰霊祭が催され、その時に奉納相撲も行なわれたようです(時の横綱は貴乃花と曙)。 相撲甚句の言葉が泣かせます。 「攻めるも守るも国のため…」 国のために戦った日米の“もののふ”に黙祷。

それにしても硫黄島の戦闘は酷(むご)く悲惨です。 わずか1ヶ月ほどの戦いで、日米双方で5万人近い死傷者が出た戦い。 太平洋戦争末期で、唯一アメリカ軍の損傷が日本軍を上回った戦いで、私など密かに誇りに思っていたのですが、そんな思いも打ち砕く凄ま…

それを立てた海兵隊員はアメリカの英雄となり、戦時国債の募集の宣伝にも利用され、全米各地を回っていきました。 「ヤラセ」の写真に、自分たちが英雄となってしまった海兵隊員たちの苦悩を中心に描いた映画です。

米海兵隊数名が硫黄島の山頂に、星条旗を立てようとしている写真は、ピューリッツァー賞も受賞した大変有名な写真です。 でもあの写真は最初の旗ではなく2回目の旗。

『父親たちの星条旗』を見ました。 何とも重い映画でした。 見終わった後も、しばらく息苦しい思いが残っていました。

この30年で3本だけというのもスゴイでしょ。 特に今は時間がないのと、「映画1本を見る時間があったら本が3冊読める」という気持ちがあるので、余計に見に行くことがなくなりました。

『父親たちの星条旗』

映画を見るのはムチャクチャ久しぶりです。 確か10年ほど前に『スターウォーズ』を、その10年ほど前に『八甲田山』を、その10年ほど前に『サウンド・オブ・ミュージック』を見たぐらい。