伊勢神宮参拝

東京から日帰りで伊勢神宮に参拝される「カノン」さんには申し訳ないのですが、私は神宮参拝の時は一泊し、夜はご馳走を堪能しております。
今回は温泉の露天風呂が楽しめる、内宮近くの「伊久」に泊まりました。
食事をすると、あとは寝るだけ。
夜9時には熟睡体制となりました。

朝は4時に目が覚め、部屋にある露天風呂へ。
お風呂からは大きな樹木がいくつも臨(のぞ)め、自然の「氣」を得ることが出来ました。
大地のエネルギーそのものである温泉に浸かりながらの森林浴は、まことに気持ちのいいものでありました。
なぜか色々と反省点も浮かび、今後の生き方の修正もできました。

私はホテルや旅館に泊まった時、テレビを一切見ません。
これがまた上質な時間をもたらすのです。
特に海外での一人旅の場合は、日本語を話す相手もおらず、極めて「非日常性」の中に置かれることになります。
そんな中でも本は読むのですが、そんな時に限って「魂を打ち揺るがす」本と出会うことが少なくないのです。

伊勢神宮というのは125もの社(やしろ)の総称で、その代表が内宮と外宮なのです。
離れて存在する別宮などもお参りするとしたら、とても1日では足りません。
何日にも分けて全部のお社(やしろ)を回るツアーのようなものもあるほどです。

伊勢神宮は外宮から内宮へと回るのが順序となっているようなので、私もいつも外宮から回ります。
外宮の中だけでも、豊受大御神(とようけのおおみかみ)の和魂(にぎみたま)をお祭りする「正宮(しょうぐう)」と、荒魂(あらみたま)をお祭りする「多賀宮(たかのみや)」、そのあと井戸の神様へ寄り、「土宮(つちのみや)」、「風宮(かぜのみや)」にお参りします。

そのあとは内宮へクルマで向かい、内宮ではまずは五十鈴川の神さまの「滝祭神(たきまつりのかみ)」に参拝のご挨拶をします(滝祭神が、参拝に来たことを天照大神に取り次いで下さるとのことです)。
その後は「正宮」へ。
そこで御垣内(みかきうち)参拝をさせていただきます(いつも緊張します)。

そのあとは荒魂にお参りし、風の神様のところへ行き、最後に大山祇(おおやまつみ)の神と木花咲耶姫(このはなさくやひめ)さまをお参りして終了です。
それぞれのお社で、ひたすら二礼二拍手一礼を繰り返して回っていくわけです。

時間に余裕がある時は、倭姫(やまとひめ)や月読命つきよみのみこと)のお宮にもお参りします。
私の場合、伊勢神宮参拝は「観光」ではなく「信仰」なので、略礼服を着ていきます。
1月の参拝では黒紋付きの羽織袴ですべてを回り、夢の一つを達成しました。