打つ手は今!

ここ数年、価格が高騰した不動産がある一方、毎年下がり続けてきた不動産もあります。
東京の一流ビルや一等地が前者で、それ以外の大部分が後者でした。
高騰してきた不動産の価格が頭打ちとなり、下落へと向かっています。
ずっと価格が下がり続けてきた不動産は、やはり下がり続けていくと予想されます。
急激か“なだらか”かは別として、要はすべての不動産が値下がり方向へ向かっています。

サブプライム問題で、多くの外資系金融機関やファンドが傷を負い、勢いがなくなってしまいました。
日本の株価や不動産価格を下支えしてきた要因がなくなったということでもあります。
アブダビシンガポールの「国富ファンド」や、ロシアや中国の超富裕層などの新しい不動産の買い手が、日本の不動産市場に登場しない限り、大型投資案件は急速に姿を消していくものと思われます。
今後の日本の不動産市場は実需中心。

個人でも法人でも、ここらで「資産の入れ替え」を検討する必要がありそうです。
所有する物件と処分する物件をハッキリ分けるということでもあります。
所有する物件とは、自宅や収益物件。
処分物件は、維持管理費用ばかりかかる不要不急の不動産や、当初の思惑とは違ってしまった不良在庫。
処分に際して大事なことは「見切り千両」。

株でも「買う・売る・休む」という言葉があります。
明らかに「休む」場面に入ってきているのに休めないのは、資金繰りに窮して自転車操業になっているか、あるいは社員を養っていくために休めないか。
会社の損益分岐点を下げて身軽にし、キャッシュ・ポジションを高めなければ、生き残るのが難しくなります。
また借入れや在庫の圧縮は必要不可欠。
広告費や各種調達コストの見直しをしてコストの削減。
「スペース・コスト」や「時間コスト」など、今まで見過ごされてきた分野にも着手。
何よりもしなければいけないことは、コア事業への特化。
真剣に素早く対応したいと思うのです。