同じやるならトップレベルに

人生には「山あれば谷あり」が必ずあります。
思いもよらぬラッキーなこと、逆に考えもしなかった災難など、自分の意図を離れて様々にやって来ます。
幸運が続けば有頂天に、不運が続けば落ち込むわけです。

幸運が来たら、そこで喜びを全部出してしまわずに、体の中にいったん溜め込みます。
そして不運が来た時に、その喜びをゆっくりじっくり小出しに出していくことです。
これをすると不運の時に、あまりメゲずにすみます。

自分の責任でない不運や災難は、くよくよ悩まずに天に任せてしまうことです。
神様は悪いようにはなさらないのです。
これを信じられるか否かが、信仰の深い浅いなのです。

ビジネスパーソンは幸いなれ。
打ち込む仕事があります。
仕事で悩むこともあるけれど、仕事が悩みから救ってくれることもあるのです。
金儲けでもなく、自己犠牲でもなく、淡々とやるべきことをやっていく。

仕事を我欲でやるのと、楽しんでやるのとは、一見似ているようだけど、根本的なものが全然違うのです。
楽しんでやった結果、経済的に豊かになればよし、世のため人のためになったとすれば尚(なお)よし。
楽しんでやったのだから、成果はおまけかもしれません。
逆に言えば、成果のことばかり気にせず、仕事を楽しむことだけを考えればいいわけです。
ちなみに「楽しむ」のと「手を抜く」のとは、全く別の話です。
むしろ「手を入れる」のが、楽しみにつながります。

同じ仕事でも、より高度なレベルでやれるなら、もっと楽しいわけです。
より高いレベルの「能力」や「技術」や「知識」をマスターしようとするのは、ごく自然な自己欲求。
人間としての正しい道です。

中小企業の事務レベルでのカイゼンは、今までほとんど省みられることがなかったように思うのです。
中小企業の社長、特に創業者は、だいたいが営業出身か技術出身。
事務出身なんて、まずいないのではないでしょうか。
特に不動産業のトップは、そのほとんどが営業出身で、業界自体がわりかしドンブリ勘定。

不動産業における「事務」や「経理」や「賃貸管理の流れ」のカイゼンを行いたいのです。
同じやるなら智恵を絞りに絞って、日本でもトップレベルのノウハウを持ちたいと思うのです。
一定のノウハウが取得出来たら(終わりはないと思いますが)、自社だけに留めずに、親しい仲間の会社にそのノウハウを伝授していけばいいではないですか。
結果、日本の不動産業の間接部門の効率化ができ、コストが大幅に低減すれば、こんなにうれしいことはありません。
しかしそれはまだ、わが社のレベルから言えば「夢のまた夢」。
でも夢で終わらない可能性があるところがうれしいわけです。