2007-04-23から1日間の記事一覧

美しく老いていくのは、一種の「アホになるための努力」です。 淡々とした努力は続けていこうと考えていますが、味のある人格は年輪とともに磨かれてくるはずです。 人を批判したり、怒ったり、偉そうにするのは、アホになる努力と正反対の方向。 だからやめ…

大事なものを忘れて偉くなっても仕方がないのです。 自分が偉くなっていくことが、世の中に何のプラスももたらさないのであれば、偉くなること自体の意味がありません。 ましてや偉くなって傲慢にでもなれば最悪です。

賢くなる努力はもちろんのこと、アホになる努力もしていこうと思います。 人類最高の知力を持っていたとしても、神様から見れば実に取るに足らない能力。 何の知識もない赤ん坊と変らないかもしれません。 ひょっとしたら心が純粋なだけ赤子の方が、神様から…

才能があり努力家でもある人が、往々にして陥る罠が「愛なき成長」。 言葉を換えるなら「孤高の上昇」。 自分一人が偉くなったような錯覚に陥り、周囲と調和できない生き方。 こ憎たらしい顔をしていたのでは、だれも協力してくれないのです。

高校生の時に志賀大郎先生から、鈴木大拙の心的変化の様子を写真で説明していただいたことがあります。 若い頃の鈴木大拙は、秀才が鼻にかけたような雰囲気を持っていました。 40歳代ぐらいの頃は「どうだ、オレは偉いだろう」という顔。 それが晩年は、柔ら…

わが師鍵山秀三郎先生のお姿を始めて見たのは、トイレ掃除のビデオでした。 最初から最後まで、ごく普通の男性がトイレ掃除をやっているビデオなのですが、まさかその男性が鍵山秀三郎先生であるとは夢にも思いませんでした。 本当に偉い人は、ごく普通の人…

漏尽通力とは、霊能力を抑えて普通の人間として、この世で生きていく能力のことです。 それがさまざまな霊能力よりも上に位置付けられているから面白い。 きのうのブログで書いた「あほになる努力」はまさにこれに当たるのだと思います。

春風の人格、秋霜の努力

仏陀には六大神通力が備わっていたといいます。 遠くのものを見る能力、人の心を読む能力、未来を見る力など。 しかしその中でも一番大事な能力とは、漏尽通力(ろうじんつうりき)だと言われています。