会社繁栄「掃除道」 その12

何かしら運気の悪い店舗というのがあり、そこに入るテナントは、いつも上手くいかずに撤退するというところがあります。
しかしながら、そんなところでも毎朝徹底的に掃除をしていくと、だんだんといい「店相」になってきて、そこに行くと心が和むようなお店になったという実例を私は知っています。
掃除が悪い運気を駆逐してしまうのでしょう。

掃除をすると目に見えてキレイになるわけですが、掃除には目に見えないところまで整える力があるようです。
波動が良くなり、その良くなった波動が人の心を整えてくれるのです。
ふだんは目にしない場所まで掃除すると、見えないのに「場の空気がよくなった」ことに気づくときがあります。
会社の営業車を徹底的に掃除し、後ろにいっぱい積んでいたモノを整理し捨て去ると、それを知らずに次に乗った社員が、乗った瞬間、まだ車の中を何も見ていないにもかかわらず、明らかにスキッとした「氣」に驚くことがあります。
波動がよくなったことを実感するからです。

以前、広島で県内一と言われるほど荒れた中学校がありました。
授業中に生徒が立って遊んでいるのを、教師が見て見ぬふりをしているといった状態でした。
あまりに荒れていたので、入学式や卒業式など、学校の行事は何もできないところまで追い込まれていました。
それを、あるPTAの人が「なんとかしたい」と「掃除に学ぶ会」の鍵山秀三郎先生に相談しました。
みんなの力で学校を一度徹底的に掃除してみようということになりました。

最初の参加者は300人。
その時は、校内の大便器のドアの半分は壊され、大量のたばこの吸い殻や無数のビン・カンがいたるところに放置されていたそうです。
2回目は350名が参加。
前回よりもグンと破損や放置物が減っていました。
3回目は生徒会主催で行われ、全校生徒と地域の大人たちも加わりました。

一度「掃除に学ぶ会」に参加すれば分かるのですが、例えば便器一つとっても、2時間の間ひたすら磨き上げ、ピカピカにしてしまうのです。
ただそれだけで人間は感動できるのですね(見ている人がではなく、やっている本人がです)。
私も一度「掃除に学ぶ会」の掃除が終わった後、感動のあまり号泣したことがあります(ホントです)。
こんな掃除を3回やって、その中学校はどうなったと思いますか。
生徒たちがすっかり変わってしまったのです。
挨拶ができる学校になり、喫煙がなくなってしまいました。
その結果、なんと29年間も開催できなかった体育祭までできるようになったのだそうです。
掃除のパワー、実に恐るべし。