JALの株の話の続きです。
JALの株価が100円に下がった時に、5万株を買った人を知っています。
5万株と言えば500万円。
株価が100円と言えば、いかにも割安な感じがしたし、その人いわく「まあバクチのようなものだから」とのことでした。
その時の状況は、政府が「JALは存続させる」と明言(まさか会社更生法を適用して存続させるとは思いもよりませんでした)。
またアメリカン航空とデルタ航空がJALの争奪戦を行い、それぞれJALへの支援金を用意してまで自分の陣に入れようとしていました。
JALは買収されるかもしれないけれど、どちらかの傘下に入れば再建されるに違いないと思えました。
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自分が株を持っている上場企業が会社更生法を適用するのは初めての経験です。
まあしかし滅多にないこと。
「応援したい会社の株を、長期にわたって保有する」というのを私自身は今後も原則としたいと思います。
「キャピタルゲインよりもインカムゲイン」は不動産でも株でも同じです。
日本一の株の投資家として有名な竹田和平さんは「株は配当が目的で、キャピタルゲイン狙いはしない」方針ですし、また「預金よりも株」なのだそうです。
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確かに今のように定期預金の利息が、限りなくゼロパーセントに近いと、株の配当の方が利回りがいい場合があるかもしれません。
また政府の国債よりも、キチンとした企業の株の方が信頼性が高いかもしれません。
インフレだと国債の価値は目減りしますが、株価はふつう上昇します。
つまり株はインフレに強い。
デフレだと株価は下がるかもしれませんが、逆に絶好の買い場でもあります。
2008年、2009年は優良株の大バーゲンセールが展開されていたとも言えます。
株価が下がっている時に買うのは、よほど信念がない限り難しい。
しかしキャピタルゲインを狙わず、配当重視の長期保有が目当てであれば、安い時は購入のチャンスでもあるわけです。
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最大のリスクは、保有株の会社が倒産すること。
JALの場合は売るキッカケが掴めませんでした。
官僚の天下りが多かったり、労働組合が8つもあったりするなどということは知っていたのですが、JALというブランド力がそれを上回っていると感じていました。
私の株はパァになったのですが、有為な人材が残り、優秀な経営者が入ってくれば、またJALは世界的な航空会社として復帰するに違いないと思います。