1. 『日本と中国は理解しあえない』(日下公人・石平・PHP研究所・1,400円)AA

石平(せき・へい)さんは北京大学の哲学科を出たエリート。
しかし天安門事件で祖国中国に絶望し、神戸大学へ留学。
日本語の本も何冊か出版しており、私も最近マークしだしました。
石平さんは「中国人なのか、日本人なのか?」と聞かれれば、「関西人です」と答えるそうです。
日下公人さんとの対談も絶妙でした。

本書を読んでいて、日本と中国は政治的にはあまり深入りしないで、どちらか言うと没交渉の方が、お互いに幸せなのではないかという気がしてきました。
確かに歴史を振り返ってみても、中国と接しない時の方が、日本にとってはいい時代が多いのです。
例えば日本経済の高度成長時代などは、中国とは全く付き合っていません。
民間の企業が個々に中国と関わっていくのはいいのですが、政治的に近づくと中国の国内事情に振り回されるだけに終わってしまいます。
むろんいがみ合う必要は全くないことは言うまでもありません。