「やりたいこと」を達成するためには、どうやら先に「やらないこと」を決めなければならないようです。
これは一種の法則のようなもので、若い時は時間がたっぷりあるので、この真理に気がつきませんでした。
私は1989年をピークとしたバブルの崩壊に死ぬ思いをしたのですが、何とか戻ってくることができました。
時代の風潮に沿って(調子に乗って)借入れして不動産投資に入れ込んでいたのですが、不動産価格が一挙に半額になっては手の打ちようがありません。
それでも破綻せずにこられたのは、不動産以外の株や絵画やゴルフ会員権のようなものには一切(いっさい)手を出してなかったからだと思います。
それらもシコタマ購入していたら、話はもっと“ややこしく”なっていたに違いありません。
本業の分野でも、建築にまで手を広げなかったのも正解でした。
海外不動産の投資にも手が回らず、これも意図せず命拾いの結果となりました。
危なっかしい経営であっても、案外マトを外していないところもあったのですね。
唯一大きく間違ったのが、会社を大きくしようとしたこと。
「会社は大きくしなければならない」の思い込みさえなければ、あんなに苦しい目もせず、今頃は倍の資産を持っていたに違いありません。
今も「やらないこと」を決めていて「海外投資はしない」や「投機(キャピタルゲイン)はしない」や「人手がかかる事業はしない」など。
個人的には「飲みに行かない」というのもあります。