今までの人生を振り返ってみると、60代が最高でした。
まだ70代、80代、90代があるわけですが、密かにそれぞれが過去最高であることを狙っています。
いくらお金に恵まれても、健康を害していたり、家族が不仲でバラバラだったりしては、決して幸せとは言えません。
経済的にも、健康的にも、家族的にも、知的にも、交友的にも幸せでありたいものです。
伊勢神宮に10年間、毎月参拝していると、気がつかないうちにすべてが与えられていました。
これはみんな神さまのおかげであって、自分で成し遂げたものは一つもなく、ここで驕り慢心する気持ちは全くありません。
藤原道長が「この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」と(いわば傲慢な)歌を詠んだのですが、その時点がピークで、そこからどんどん運気が欠けていきました。
邱永漢さんが大儲けした60代を過ぎ「これなら70代の坂も簡単に超えていける」と思っていたところ、大変な苦境が待ち構えていたと本に書かれていました。
たぶん訴訟まみれの70代ではなかったかと推測しています。
アンパンマンの生みの親の「やなせたかし」さんは78歳までは医者しらずの健康体だったのですが、78歳を超えたころから「病気のデパート」といわれるぐらい、ありとあらゆる器官が悪くなり苦しみました。
私も「どうだ、自分はこんなに恵まれているんだゾ」と調子に乗ることなく、今後も淡々と「やるべきこと」をやっていこうと思っています。
70代、80代、90代の、それぞれの過去最高は静かにそっと達成しようと思っています。