太平洋戦争での勝敗の分岐点はミッドウェー海戦でした。
昭和17年(1942年)6月4日、ミッドウェーでは戦力が日本のほうが上だったにもかかわらず、たった1日で連合艦隊の壊滅的な崩壊となりました。
これ以降の日本軍は坂道を転がり落ちるがごとく、一気に敗戦に向かっていきます。
雑誌『歴史街道』で漫画家の黒鉄ヒロシさんの、ミッドウェー海戦での帝国海軍の敗因の分析が秀逸でした。
- 戦勝続きで自信過剰に陥ったこと
- 山本五十六の意志に流されたこと
- 目的を絞らず、島の攻略と空母殲滅との2点に欲張ったこと
- 戦闘と補給の計画が杜撰だったこと
- 情報戦に遅れを取ったこと
1つだけでも致命傷なのに、これだけそろえばどうしようもないわけです。
まさに「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」であります。
さらに黒鉄ヒロシさんはロシアのウクライナ侵攻についても言及しています。
- 大国意識による自信過剰
- プーチン大統領1人の意志
- 短期で終わると見くびった計画のずさんさ
- 攻撃目標の不徹底による変更
- 理不尽な攻撃に対するウクライナ側の士気の高さ
- 最新兵器と情報戦でのロシア側の劣勢
いずれの場合も一番大きな敗因は「慢心」であるのは間違いがないのではないかと思います。