商売人としての本領

「政治的な言動は行わない」というのは大人の知恵でもあります。

 

特に商売人が政治に顔を突っ込んではいけないのです。

 

政治色を出すと、当然反対の意見の人もいるわけで、その人たちには商売上でも味方になってもらえません。

 

即ちそれだけ顧客の幅を狭めてしまうわけです。

 

会社経営者の中には(何を血迷ったか)選挙に出る人がいますが、観察しているとすべて失敗しています。

 

たとえ当選して何期か議員を務めたとしても、政治にも商売にも中途半端で、結局モノにならずに終わってしまっているケースが大半のように思います。

 

議員の世襲が批判されることがありますが、議員の子供に生まれた人の中には、小さい頃から「将来議員になる」との志を持つ人がいます。

 

これは歌舞伎役者の子が歌舞伎役者になることを、子供の頃から意識しているのと同じで、私は決して悪いことではないと思っています。

 

経営者の子供でも、小さい頃から漠然と「会社を継ぐ」といった思いを持つケースが少なくありません。

 

個々の後継者たちの才能を見ていると、そう大したことがない人もいるのですが、それでも立派に経営しています。

 

オーナ経営者としての「覚悟」が違うのでしょう。

 

2代目、3代目の中には、ときたま超優秀な人がおり、もともと優良企業だった会社にDXなどを入れ、ますます立派な会社にしている事例もいくつか知っています。