神道は「大らかな」宗教で、飲食に関しても禁ずるものはありません。
お酒もO.K.で、そもそもお酒の神さまがおられるくらいです(例えばオオヤマツミ神や、スクナヒコナ命)。
神棚にだって、お水やお米とともにお酒も置かれます。
アルコールがタブーの宗教も少なくなく、イスラム教やモルモン教は禁じているし、仏教も本来は飲んではいけないことになっています。
日本では長い間、動物の肉を食しませんでしたが、これは神道ではなく、仏教の影響です。
神道はいつから始まったかは不明ですが、仏教が日本に入ってきた年代はハッキリしています(538年、「仏教伝来ごさんぱい」)。
神道の最高神官とも言うべき存在は天皇ですが、その天皇が何人も仏教に帰依しておられます。
これはいわばローマ法王がイスラム教に帰依するようなもので、宗教的に言えば天地驚愕の出来事でもあります。
最初は仏教を受け入れることに対し、物部氏と蘇我氏の対立のようなことがありましたが、一定期間が過ぎると、最初から何事もなかったように神道と仏教が共存しています。
神道に帰依するからには、自分自身も大らかになっていかないとウソだと思うのです。
神道はケガレを嫌います。
守るべきことは、祝詞(のりと)でも唱えられている「素直で正しい真心を持って、まことの道にハズレることなく、仕事を一生懸命して、家門を高め、健康で、世のため人のために頑張ろう」といった、たったこれだけのことです。
自分と相性のいい神社を見つけ、その神さまの波動に自分の心を合わせて帰るというのが、参拝の意義かもしれません。