商売は「牛のよだれ」

ちょっと目端が効く会社経営者は、勉強会やセミナーに出かけ、他社が成功しているノウハウを自社に取り入れる努力をします。

 

そんなノウハウをいっぱい導入したおかげで、現場でやることが増え過ぎて、業務がうまく稼働しなくなるといった現象が見られることがあります。

 

どこかで見直し、「やるべきこと」を断捨離して、もっとシンプルにする必要があるかもしれません。

 

私は事業ごと捨て去る決断をし、実行しました。

 

10年前に、広さが以前の4分の1のオフィスに移転してから「縮小と集中」ばかり行ってきました。

 

今は自社所有のストックビジネスだけに事業を絞っています。

 

コロナで色んなことを学びましたが、やはり借入れが大きいところは真っ先にギブアップしました。

 

固定費が低いというのも極めて重要だと思います。

 

また、人々の生活に密着したものは規制の対象になりにくいことも学びました。

 

経済は「経国済民(けいこく・さいみん)」、つまり国を経(はか)り、民を済(すく)うという基本に立ち返るべきだとも思いました。

 

数ばかり追い求めると「初心」がどこかへ飛んでしまい、儲け主義に陥り、しかも儲からないのです。

 

商売の基本は「リピーターに繰り返しサービスや商品を提供する」ことに尽きると思います。

 

当社は不動産業ですが、そんな拠点(不動産)をジックリとコツコツと地道に増やしていくしか手はないと思っています。

 

牛のよだれで十分で、派手さや見栄は一切必要ないと思っています。