コロナは経済にとって大打撃であったことは間違いがありませんが、事業によって影響の度合いが顕著であったことも事実です。
旅行や電鉄や航空や外食やホテル業界に従事していると、少々の経営努力では二進も三進も(にっちもさっちも)行かず、売上9割減に対応できる経営者は皆無に近いはずです。
コロナではないのですが、30年ほど前のバブル崩壊で、私も売上9割減の経験があり、その時はほとんど死んでおりました。
同じ業界でも業種によって違いがあります。
医業だと小児科医や耳鼻科はガラガラ状態の所が多かったようですが、美容外科や歯科にとってはむしろ追い風だったようです。
マスクをしているうちに、美容外科でシミを取っておこうとか、テレワーク中に歯を治療しておこうとかいった需要があったと聞きます。
不動産業界では、オフィスに空室増加傾向がありますが、居住系では「遠くても広い」需要が増えているようです。
当社のコインパーキングは全体的には30%ほど売上が減ったのですが、ビジネス需要の多い場所は極端に売上が下がり、住宅地ではむしろ売り上げが上がったところがありました。
経営や人生は「上がったり、下がったり」で、ずっと順風満帆ということはあり得ません。
大震災やコロナなどのような「まさか」が来ても、生き延びていける態勢を通常時から築いておくべきだと思います。
分厚い内部留保などは、経営者が普段から心がけていないと、決して一朝一夕に作り得るものではありません。
ホテル業界などでは、破たんしたホテルを吸収し、より大きくなっていくホテル会社もあります。
そういったホテル群にとっては、まさにチャンス到来で、市場が良くても悪くても、それを自社のプラスに変えていく「したたかさ」とパワーは素直にスゴイと感じます。