「これを勉強しなければ」などという義務感で買った本は、たいてい読まずに積んだままになる運命のようです。
が、その運命にあらがうが如く「ヨコ勉」を開発しました。
「開発」というほど大袈裟なものではないのですが、心理的ハードルが高くて読む気にならない本を、とにかく「わかっても分らなくても」ページを捲(めく)っていくという読書法です。
ただし1冊だけで読み終わらずに、そのテーマの本はすべて読破していきます。
ヨコ勉の成果の一つを言うと、中古物件を購入した時に、減価償却期間がどうなるかが全然分からなかったのに「ヨコ勉」しているうちに段々と分かってきたというのがあります。
若い頃、同じ不動産業界で「すごいなあ」と感嘆した人がいるのですが、その人は「こと不動産に関する限り、弁護士に負けないぐらい法律の勉強をし、一級建築士以上の建築知識を持ち、税理士を凌駕する税務能力を持つ」という方でした。
今その人がどうなっているかと言うと、なんと一部上場企業の(創業者の)会長であります。
私は長いこと不動産業界にドップリと浸かっていますが、まわりを見渡しても法律や建築や税務に通暁している人なんてまずいません。
逆にいないからこそ、ちょっと頑張ればすぐに勝てるわけです。
商社から不動産オーナー業に転入して来た人が、ある不動産の勉強会で「不動産業界はアホばかり。負ける気がしない」と本音をポロリと言ったのですが、まわりの不動産業の人たちは誰も反論せず、むしろ納得したそうです。
私も「ヨコ勉」という武器を持ったからには、遅まきながら本気で勉強しようと思っています。
なにせ「95歳までバリバリの現役」を目指しているので、時間はたっぷりとあるのです。