不動産業としての我が社は売買仲介業からスタートしたのですが、売買仲介業はなぜか全国的に水曜日が定休日でした。
いつから水曜日が定休日になったのかは知らないのですが、少なくとも50年前からそうだったのは間違いがありません。
週休2日が普及するにつれ、不動産業でも火曜・水曜の連休が多くなったのですが、昔は水曜1日だけ。
その水曜も会社の用事で半日が潰れるなんてことも“しょっちゅう”でした。
毎日ヘトヘトになっているので、休日も家で寝ているだけで、家族サービスなるものはほとんどできませんでした。
長時間労働をしているからといって収入が多いということもなく(むしろ不安定で)、商売というのは小さくても大きくても実に大変です。
私は子供が2人いるのですが、上の子供とは遊んだ記憶がありますが、下の子供とは遊んだ記憶がありません。
これが今でも心の傷として残っています。
社員数が多くなると、会社自体は「定休日なし」でもやっていけるようになりました。
そうなると自分が休みの日でも会社が開いているものだから、ふらりと立ち寄り仕事をしたりしました。
1989年をピークとするバブルが崩壊すると、私自身も「定休日なし」で毎日働きました。
それ以外に不安をかき消す方法がなかったからでもあります。
休みなしで毎日働くと、やはり体調を崩すのです。
が、社員の人たちは会社を辞めることができても、社長の自分は辞めることができないという事実に気がついた時、ずっしりと気が重くなったことを覚えています。
借金が少ないと廃業という手も考えられるのですが、多いとそれもできないのです。
今の私は冗談半分で「週休5日」だと言っているのですが、昔はよく働き、そしてよく苦しんだものです。