株価による各首相への評価

日本の歴代首相で、岸信介氏の在任中のことだけはよく知らないのですが(私は幼児でした)、そのあとの佐藤栄作氏以降の首相については何らかの記憶があります。

当然、個人的な好き嫌いはあるのですが、各首相の在任期間中に日経平均株価がどう動いたのか(上昇か下降か)で、その首相の力量を判断できるのではないかと思います。

株価の上昇率ベスト3を挙げるならば、①佐藤栄作207%アップ、②中曽根康弘189%アップ、③安倍晋三127%アップ、となります。

佐藤栄作氏は沖縄返還中曽根康弘氏は国鉄民営化、安倍晋三氏はアベノミクスと、それぞれに業績があり、ベスト3は順当なところかもしれません。

逆にワースト3は、①森喜朗(32%ダウン)、②海部俊樹(28%ダウン)、③福田康夫(26%ダウン)で、株価が評価した通信簿では「落第」といったところでしょうか。

橋本龍太郎氏(21%ダウン)や宮澤喜一氏(18%ダウン)や麻生太郎氏(15%ダウン)といった、大蔵(財務)大臣まで務めたような人たちでも、合格点をもらえていません。

鳩山由紀夫氏(7%ダウン)や菅直人氏(6%ダウン)の場合は、もっと株価が下がっていると思っていたのに、下落率は案外少なかったのですね。

逆に、列島改造論の田中角栄氏(8%アップ)や、所得倍増論の池田勇人氏(7%アップ)などは経済通のイメージがあったのですが、意外に上昇率が低いので、ちょっとビックリです。

株価というのは、時に行き過ぎた動きをすることがありますが、長い目で見た場合、極めて「公平な」評価をしているのではないかと感じます。

新しい首相は「たたき上げの苦労人」の菅義偉氏ですが、株的には(むろん実体経済的にも)相当プラスになるのではないかと期待しているところです。

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