マネー経済が株を動かす

トヨタ自動車はテスラの30倍の規模を誇ります。

が、株の時価総額ではテスラがトヨタを追い抜きました。

トヨタが単に「膨張した、いい加減な」企業かといえば、決してそんなことはなく、日本を代表する超一流の会社です。

テスラ車はネットで購入できたり、購入以降も(有料で)新しいシステムを(ネットで)導入できたりする、今までのクルマ販売の常識をくつがえす方法を次々と打ち出しています。

「だが…」なのです。

だからと言って販売売上で30倍もの企業の時価総額を、あっさり超えていいものかどうかは極めて疑問です。

つまり株価自体が企業の実態を反映しているわけではなく、実体経済とマネー経済(金融経済)とは、かけ離れた存在ということなのです。

特にニューヨーク市場には、世界中の(とんでもない)富裕層や、巨大ファンドのお金が流れ込んできます。

東京市場ニューヨーク市場とでは「国体」と「オリンピック」の差くらいのイメージがあります。

経済学者のケインズは「株は美人投票だ」と喝破しました。

自分が美人だと思う人に投票していてはダメで、誰が一番投票を獲得するかを考えて、その人に(他の人と同じように)投票するのが、株式投資の極意というわけです。

株価が上がったり下がったりする、大きな流れを研究するのはいいのですが、個別企業の分析をいくらやっても、株の実践にはあまり役に立たないのかもしれません。

ということで、今後抜本的に株式投資に対する姿勢を変えていこうと思います。

ひょっとしたら私自身は、株はやめて、不動産投資に特化したほうがいいのかもしれないという気がしてきました。