水野南北は江戸時代の観相学の大家(たいか)です。
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若い頃は乱暴者で、それが原因で牢にも入っています。
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牢から出たあと、人相見から死相が出ていることを指摘されました。
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運命を変えたいがため、寺で修行しようと思い立ちますが「1年間特定の穀物だけの食事を守ることができれば出家を認める」と言われ、実際に1年間、決められた食生活を守り切ると、死相が消えただけでなく、運命が好転したことを実感しました。
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観想学に興味を持った水野南北は、床屋で見習いをし、人相と運命の相関性を研究しました。
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研究はそれに留まらず、風呂屋での三助や、火葬場での勤務で、骨相学を深めて行きました。
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水野南北の教えを一言で言うと「少食が運命を好転させる」ということです。
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若い頃の大食漢は一種のご愛敬で、スポーツでも「よく食べる人は強い」のですが、年齢を重ねるにつれ、やはり食べる量を減らしていくというのが自然の摂理なのかもしれません。
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私自身の経験でも、1日2食にし、1食を少なめにしてから、明らかに体調が良くなりました。
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仕事が途轍(とてつ)もなくできる人たちの中には「1日1食」という人が少なからずいることを実際に知っているのですが、これはいまだに真似できていません。
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少食だと胃腸に負担がかかりません。
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免疫力の多くは腸がつくり出すようなので、それだけでも病気にかかりにくくなります。
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「食」というのは、他の生物の「命」をいただくということでもあり、必要以上に貪(むさぼ)り食うのは(霊的な深い意味でも)慎むべきことなのでしょう。
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人生はマラソンレースなので、一時に馬鹿力を出してしまうと後が続かなくなります。
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従って「食」だけでなく、どんなことでも「貪り食う」のは、どうも運気を逃がしてしまう行為のようなのです。
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倦(う)まず弛(たゆ)まず、細く長く続けて行くことが、成功人生のコツなのかもしれません。