ヨコ勉快調

興味があって読みやすい本を、どんどん読み進めていくというのが、私の読書パターンです。

従って1冊の本に時間をかけるのは苦手でもあります。

私の本業は不動産業ですが、同じ不動産の本でも、プロでもない人たちが書いた「不動産投資」の本は、あっという間に読み終えてしまえます。

さすがに不動産業に45年間もドップリと浸かっていると、たいていの「不動産投資」の著者よりは私の方が経験も智恵もあります。

ではなぜ読むのかといえば、1つでも学ぶところがあることを期待しているからです。

結論から言うと、期待に添う本もあるし、そうでない本もあります。

一方、不動産の税金や法律の本ともなれば、さすがに素人が書くことはなく、腰を落ち着けてジックリと読まないと理解できません。

従って、その種の本をたくさん買うものの、結局長いあいだ手付かずで、そのまま「つんどく」となっていることが多いのです。

真面目に全部理解しようとするからシンドイわけで、もっと言えば、そのシンドさを先に頭に浮かべてしまうから、読む気にならず、後回ししてしまうとも言えます。

ある時「どうせ読まないのであれば『理解できても出来なくても』どんどんページをめくっていったらどうだろう?」という考えが浮かびました。

夕食のあとに読書タイムを取っているのですが、いつもエンジンのかかりが遅く、本調子になるまでに時間がかかります。

ならば思い切ってその時間に「難しい本」を「飛ばし読み」していくのが案外いいかもしれないと思ったのです。

で、そのアイデアは大正解でした。

私にとって難しい本は横書きが多いので、それを「ヨコ勉」と名づけました。

ヨコ勉によって、長いあいだ書棚に置きっぱなしになっていた本が、いま何冊も読破されつつあります。