シンプル経理

大学の商学部でも出ていない限り、会計や簿記を勉強する機会はほとんどないのではないでしょうか。

ということは、たいていのビジネスパーソン経理のことがよく分かっていないということになります。

上場企業の取締役にでもなれば、決算書が読めなければ話になりませんが、中小企業の経営者で経理的なことが分かっている人は、案外少ないのではないかと思います。

当社のような街の不動産屋レベルだと、わかっている人は10人に1人ぐらいではないでしょうか。

私は社会へ出てサラリーマンをやっている頃に会計学を独学し、また経理学校へ行き、簿記を勉強しました。

同じ夜学でも英語は楽しかったのですが、簿記は苦しかったのです。

英会話スクールの方は若い女性たちもいて華やかでしたが、簿記学校の方は「むさくるしい」男ばかりという理由もありました。

こうして「苦学」して学んだ経理ですが、後々これほど役に立った知識も数少ないのではないかと思います。

経営者に経理や財務の頭があれば、かなりの確率で倒産が防げるのではないでしょうか。

経理はできる限りシンプルに」というのが今の私の考えです。

取引銀行も1社に絞り、1つの通帳ですべてをこなすと、その通帳自体が現金出納帳のようになり、お金の動きがよく分かるようになります。

その月の通帳の残高の増減で、キャッシュフローが簡単に分かってしまいます。

振込作業もネットで行えば、銀行へ行く時間も手間も省けます。

今は優れたクラウド会計ソフトが出ているので、それを駆使すれば簡単に月次決算ぐらいはできてしまいそうです。

何なら仕分け作業そのものをアウトソーシングしてしまえば、社内に経理部門自体がいらなくなります(当社はそうしています)。