株価は知っている

株価というのは、膨大な人たち(個人も法人も)の判断の総合値(あるいは総合知)です。

個々の判断は間違っていることが少なくないのかもしれませんが、集合化された数値は、結構「真実」を突いていることが多いようです。

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1986年1月28日午前11時38分にスペースシャトル「チャレンジャー号」が打ち上げられ、その74秒後に空中爆発しました。

これはテレビでも中継されていたので、株式市場もリアルタイムでこのことを知りました。

数分後、その事故に関わっているかもしれない、製品を供給した4社の株価が下がり始めたのです。

が、1社を除き、他の3社は徐々に下げ止まりました。

しかしながら、その1社の株価はわずか20分ほどの間にストップ安になるまで売り込まれたのです。

5か月後に政府の事故調査委員会が出した結論も、その1社の製品に欠陥があったというものでした。

専門家たちが5カ月間かかって出した原因を、何と株価は20分ほどの間に突き止めていたのです。

第2次世界大戦が始まったとき、英米の株価が上がり、日独の株価は下がったのだそうです。

株式市場は勝敗の行方を知っていたと言わざるを得ません。

以前にもこのブログで書いたのですが、新型コロナの終息は株価を見ていれば分かるのではないかと感じています。

明らかに感染数が減ったから株価が上がるのではなく、一見、何も状況が変わっていないのに株価が上がり始めると、多分それがその兆候だと思うのです。