ゆとりの旅

黒字なのに「希望・早期退社」を募(つの)る会社が増えています。

高額になっていく人件費の芽を早い段階で摘んでおくという意味もあるし、AIの導入によって人がいらなくなる兆候が見えているといった理由もあるかもしれません。

1人社長」も増えているようです。

そういった人たちは、働く場所もシェア・オフィスですませ、会社の形態がどんどん変化していっています。

ITを駆使すれば、海に近い田舎町で十分に仕事ができ、生活費の安さも相まって、かなり満足度の高い生活が手に入るかもしれません。

私の場合はそもそもITに弱く、出発点からしてズッコケております。

田舎に行く代わりに、毎月東京へ行っており、これが今のところ“かなり”の刺激となって、自分の活性化に寄与しているように感じます。

おまけに東京へ行く前に伊勢神宮に参拝しており、スピリチュアルな最高峰に接したあと、東京という時代の最先端に接するという、相当贅沢な旅でもあります。

中小零細企業の経営者として(私だって)目が回るほど忙しく働いてきたのですが、今のように優雅な旅ができるとは夢にも思いませんでした。

ある意味「会社を大きくしたい」という願望が挫折したからこそ、今の自由自在さがあるわけですが、あのまま突っ走っていたら、文字通り「消耗」だけで終わった人生になっていたかもしれません。

ゆとりの原因は①安定収入、②小さな本体(低い損益分岐点)、③無借金、に尽きるわけですが、ならば、どうして最初からそれを目指さなかったのかが、不思議と言えば不思議です。

やるべきことを「読書」と「語学」と「投資」に絞り、それ以外のことは「どちらでもいいこと」なので、こだわったり、イライラしたりすることがなくなったのもストレス・レスです。