ある日、突如として成果が出る

虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)という「天才になる修法」が真言密教にはあるようで、もともと頭のよかった空海が、それにより一挙に超天才になった感があります。

私自身の乏しい経験でも、勉強やスポーツにおいて、明らかにステージが上がった瞬間がありました。

突き詰めて努力していると、徐々に(正比例的に)成果が上がっていくのではなく、ある日を境に一気に蓄積された実力が姿を現すのです。

野球の野村克也・元監督は現役時代、肩が弱いのを克服するため、毎日遠投を繰り返しました。

すると4か月目にハッキリとした成果が見え出したとのこと。

もし仮に3ヶ月で止めていたら、のちの三冠王やリーグ優勝監督というのもなかったはずです。

海外へ留学に行った人たちの話を聞くと、ある日、突如として周囲の人たちが喋っている内容が分かるようになるそうです。

3ヶ月でそうなる人もいれば、半年や1年の人もいて、それはその人の日本にいる間の勉強量によって違うということも分かってきました。

好きなことや得意なことでないと、そもそも努力自体ができないということも、最近特に感じることです。

相性の合わないことや苦手なことで努力するのは、時間のムダなような気さえしてきました。

学生時代は自分が何に向いているのかサッパリ分からず、また将来のハッキリした目標も見つけられないことが多いのです。

従って単に点数を取るだけの勉強をとりがちで、そこが社会人の勉強との大きな違いです。

逆に社会人になっても勉強しない人がいるとしたら、あまりいい人生にならないという気がするのです。