究極の株の裏道

株価が上がると、持っているだけでリッチな気分
になります。
そして実際に高級なモノの消費が増えたりもしま
す。
これが資産効果と呼ばれる現象です。

が、株価が下がると逆の影響が出て、含み損を抱
えたりすると、元気が出なくなったりします。

初心者用の株の本を読むと「株は安い時に買って
高い時に売るべし」といった極めて当たり前のこ
とが書いてあります。

しかしながら、いつが安い時で、いつが高い時な
のかは、正直なところ誰も分からないのではない
でしょうか。

もう少し上級の株の本を読むと「高くなった株を
買い、より高く売るべし」といったことが書いて
あります。

何らかの要因で株価が高くなった株は、その後も
「より高く」なる可能性があるわけです。

確かに日経平均が大きく下がった時でも、年初来
高値を更新する株があります。
そんな株にとっては、日経平均の動きなんて関係
がないわけです。

「安く買って、高く売る」より「高く買って、高く売
る」方が、実務的には適しているような気もします。

株の本を読んでいて気がつくのは、株の取り組み
方に大きく分けて2つの方法があるということです。

一つは、経済の今後の動きや、会社の戦略や財務
を研究していこうというもの。
もう一つは、株価の動きのみを追っていこうとす
るものです。

私は前者の方が性に合っており、短期での売り買
いは苦手です。

いっとき、短期売買を頑張ってやってみたことが
あるのですが、それこそ本業が手につかなくなる
ほど、こころ落ち着かないものでした。

お気に入りの株だけを買い、配当というインカム
ゲインを毎年得て、売却益といったキャピタルゲ
インには期待しないという方法もあるのではない
かと思うのです。

「人の行く裏に道あり花の山」という株の諺(こ
とわざ)がありますが、インカムゲインのみに焦
点を合わせ、キャピタルゲイン(ロス)には目も
くれないなんて言うのは、究極の裏道かもしれま
せん。