株価が上がると、持っているだけでリッチな気分
になります。
そして実際に高級なモノの消費が増えたりもしま
す。
これが資産効果と呼ばれる現象です。
*
が、株価が下がると逆の影響が出て、含み損を抱
えたりすると、元気が出なくなったりします。
*
初心者用の株の本を読むと「株は安い時に買って
高い時に売るべし」といった極めて当たり前のこ
とが書いてあります。
*
しかしながら、いつが安い時で、いつが高い時な
のかは、正直なところ誰も分からないのではない
でしょうか。
*
もう少し上級の株の本を読むと「高くなった株を
買い、より高く売るべし」といったことが書いて
あります。
*
何らかの要因で株価が高くなった株は、その後も
「より高く」なる可能性があるわけです。
*
確かに日経平均が大きく下がった時でも、年初来
高値を更新する株があります。
そんな株にとっては、日経平均の動きなんて関係
がないわけです。
*
「安く買って、高く売る」より「高く買って、高く売
る」方が、実務的には適しているような気もします。
*
株の本を読んでいて気がつくのは、株の取り組み
方に大きく分けて2つの方法があるということです。
*
一つは、経済の今後の動きや、会社の戦略や財務
を研究していこうというもの。
もう一つは、株価の動きのみを追っていこうとす
るものです。
*
私は前者の方が性に合っており、短期での売り買
いは苦手です。
*
いっとき、短期売買を頑張ってやってみたことが
あるのですが、それこそ本業が手につかなくなる
ほど、こころ落ち着かないものでした。
*
お気に入りの株だけを買い、配当というインカム
ゲインを毎年得て、売却益といったキャピタルゲ
インには期待しないという方法もあるのではない
かと思うのです。
*
「人の行く裏に道あり花の山」という株の諺(こ
とわざ)がありますが、インカムゲインのみに焦
点を合わせ、キャピタルゲイン(ロス)には目も
くれないなんて言うのは、究極の裏道かもしれま
せん。