株式投資と不動産投資

株は買ったら下がり、売ったら上がるという皮肉な動きをすることが多いのです。
値上がり益(キャピタルゲイン)ばかりを狙っていては、心が落ち着きません。
私も以前、会員制のコンピュータ・システムを使っての、短期取引にチャレンジしたことがあったのですが、株価ばかりが気になって本業が手につきませんでした。

本末転倒とはこのことで、短期売買目的の銘柄はすべて売却しました。
今は本当に自分が持ちたい銘柄だけを保有しています。
また保有だけでなく、毎月一定の額を買い足していっています。

定期預金で預けていても0.001%などという金利なので話になりません。
銀行に定期預金するお金があったなら、そのお金で銀行株を買うほうがずっといいのです。
今なら3%以上の配当利回りの銀行株があります。

10数行あった都市銀行が、今は3つ(りそなを入れれば4つ)に集約されているので、さすがに今あるメガバンクは潰れはしないと思います。
預金代わりに、その銀行の株を買って持っておくというのは、そう悪い選択ではないように思うのです。

アパートなどの収益物件を買うのが、個人投資家の間でブームになっています。
さすがに収益物件を頻繁(ひんぱん)に買ったり売ったりするのは、サラリーマン投資家にはムリで、その仕事はプロにしか出来ないと思います。

プロであっても、普通は仲介までの仕事しかせず、買取り転売などを行うのはプロの中のプロです。
その世界での成功のポイントは「目利き力」と「資金力」。
資金力の方は別に自己資金でなくてもよく、借入れ能力と言い換えてもいいかもしれません。

私自身は買取り転売への興味も能力もなく、今後も行(おこな)っていくことはないと思います。
長い間、不動産業に従事しているので、多少の収益物件は保有していますが、あくまでもインカムゲインが目的で、キャピタルゲイン狙いではありません。

不動産投資と株式投資の違いは、前者は借入れをして購入するのがほとんどで、後者は借入れしてまでは行いません(借金して株を買うのはリスクが大きすぎます)。
また不動産の場合は、保有しているだけで固定資産税や維持管理費用がかかってきます。
一方、株は保有していてもコストはゼロで、逆に配当が入ってきます。