株を売るのか、そのまま持っているのか?

株価が上がって、買った値段よりも高くなると、ついつい売りたくなってしまいます。
いったん「利益確定」させ、現金化させるのは正しいと思うのですが、今度はその資金でまたもや株に投資してしまいがちなのです。
そうすると高い値段で再び株式市場に参入するものだから、のちのち含み損を抱える確率が高くなってしまいます。

日経平均がそこからなお上昇するような局面だと、別に問題にはなりません。
が、それならば最初から売らずに持っていればもっといいということになります。
いったん売ることによって、売買手数料と税金を支払わなければならないからです。
ずっと持っていれば、そんな余計な費用は発生しません。

日本には株のデイトレーダーが30万人〜50万人もいるそうです。
デイトレーダーだと、株式市場が開いている間はパソコンの画面から目を離すことはできません。
まっとうな仕事を持っている人が、とてもそんなことをしている暇はないはずです。

株の動きだけを見て(チャートだけを見て)売買する方法があります。
売買する企業の業績や財務内容は、ほとんどチェックしません。

「株価は色んな人の総意で形成されている。 
従って各銘柄にはそれなりの株価が市場原理によってついているわけで、それをどうこう考える必要はない。
チャートだけを見て、今後その株価がどう動くかだけを考えればいい」ということなのです。

その場合、株価が安くなったら買うという手法もあるし、逆に年初来高値を付けた株を買うというやり方もあります。
高くなった株は勢いがあるので、もっと高くなる可能性があるからです。
「安く買って高く売る」というのが前者で、「高く買った株を、もっと高く売る」のが後者です。

このへんはどちらが正解というわけではなく、自分の好みであり、相性だと思うのです。
コツを呑み込むと、その手法が得意技となっていくのでしょう。
いずれにせよ、私にはその手法は時間的にも能力的にもムリだと、早々に見切りをつけました。

選挙の間は株価が上がりやすく、今はその恩恵を受けて、私の保有株でも多少の含み益が出ているのですが、一時期は目も当てられぬほど含み損が出ていました。
あまりに多額の含み損を抱えてしまった時は、やっぱり心理的に売れないのです。

「配当は出るのだから、何年もかけてこの含み損をカバーしていこう」とやせ我慢しておりました。
株は買う時よりも売る時の方が判断が難しいと、つくづく思うのです。