個人投資家

ロバート・キヨサキの『金持ち父さん・貧乏父さん』以来、「個人投資家」が一種のブームになっています。
金利が「超」低いことも、そのブームに拍車をかけているように思います。
が、投資した人すべてが上手くいっているとは限りません。
中には年収が1,500万円もあるのに投資の失敗で破たんした人すらいるのです。

購入した物件の空き室が増えていくと、家賃収入が想定通りに入ってこず、キャッシュの持ち出しになってしまいます。
仮に月100万円もの持ち出しが半年も続けば、普通は破たんしか手がなくなります。
高収入の人は自分でも「やり手」だと思っているので、投資に慢心や油断が出てくるのかもしれません。

私は不動産業を40年間もやっているので、自分や他人の失敗をいっぱい見てきました。
その失敗から学んだ教訓がいくつかあります。
まずは個人投資家は「時間」を味方にしなければなりません。
長い時間をかけてコツコツと投資していくべきなのです。

「バスに乗り遅れるな」とばかり、ブームの時に焦らなくていいのです。
不動産ブームの時は物件も少なく、価格も高くなるのです。
「利は元にあり」であって、やっぱり購入価格が高いと、あとあと苦労することが多いのです。
利回りも低いし、何年か後に売ろうと思っても損を出してしまいます。
損を出しても売れる人(損切りのできる人)はスゴイ人で、たいていは損を出すぐらいなら売らないで持っておこうという結論になってしまいます。

また借入れは極力少なくすべきで、できるならばゼロがいいわけです。
そんなことはムリだと言う人もいるかもしれませんが、時間を味方にすれば案外簡単に達成できるのもまた事実なのです。
先日「累積納税額日本一」の斎藤一人さんの本を読んでいたら、「借入れはよくない」旨の話が書いてあり、意を強くしました。

今の個人投資家は「居住用」物件ばかりを狙っています。
が、居住用は「空き室リスク」や「滞納リスク」や「修繕リスク」などがあり、個人の投資先としては慎重にすべきだというのが私の意見です。

投資用物件も多様化しています。
コインパーキングやコインランドリーや太陽光など、居住用以外で投資できる商品をもっと研究すべきではないかと思うのです。
また、同じ「居住用」でも「戸建て」の需要はまだまだあるのではないかと感じています。