努力は楽しむためにある

「額(ひたい)に汗して働くからこそ『夢』は実現する」と固く信じていたところがあります。
が、ひょっとしたら、それは一種の「思い込み」に過ぎないのではないかと、最近感じ始めました。
マーフィーの法則というのがあります。
大島淳一という人がこの法則を初めて日本に紹介したのですが、実はこの著者は渡部昇一さんだったことが今では明らかになっています。

余談ですが、ずっと以前にあった渡部昇一先生の講演会のあと「大島淳一という人は、渡部昇一先生のことですよね?」と直接訊いたことがあります。
その時、渡部昇一先生は肯定も否定もされず、スーッと逃げていかれました。
それを見て「やっぱりそうだったんだ」と私は確信しました。

この「マーフィーの法則」は『眠りながら成功する』といった本があるように、極めてイージーに夢は実現すると説きます。
あまりにシンプルなので「眉唾もの」だと誤解されるような法則なのです。

夢の実現は潜在意識に任せてしまえばいいのです。
潜在意識のパワーを発揮させるのに一番いい方法は「夢を書くこと」です。
正しい夢の実現方法さえ知っていれば、努力もしくは努力感はいらないのです。
では、何のために努力は必要なのでしょうか?
それは「楽しむため」だったのです。
努力を楽しんでしまえばいいのです。

「努力しなければ夢は実現しない」というのは思い込みであって、ちょっとしたコツで夢はアッサリと実現してしまいます。
が、そのコツを追求するのは極めて大切で、逆説的ながら「努力」しなければ会得できないかもしれません。
夢に向かっての努力は楽しみの連続で、しかもその夢が叶ったらより一層うれしいという、まさにグリコの二度おいしい状態なのです。

結果だけではなく、その過程を存分に楽しむことこそが、人生を最高に輝かせる方法だったのです。
一見、自分に不利に見えることでも、その状況を楽しんでしまえば、オセロの黒が白に一瞬にして変わるが如く、一挙に人生がバラ色になってしまいます。

幸福や繁栄や成功を手に入れるのは、コツさえ分かれば、多分極めて簡単なことだと思うのです。
素直にシンプルな法則を信じる地頭(じあたま)の良さが問われると思うのです。