貴人

このところ、私自身は変わらないのに、付き合う友人たちのレベルが、もう一段上がったような気がします。
とにかくいい友人たちと付き合わないと、いい人生になりにくいのです。
私も経験があるのですが、考え方の良くない人たちと付き合っていると、こちらまでその悪い波動に影響を受けて、道を誤ってしまうのです。

会社の社長というのは孤独でもあるのですが「孤高を怖れるな!」と言いたいのです。
ついついスタッフに甘えて、社長としての「やるべきこと」をやらずにすませようとします。
孤高が嫌なら社長を辞めればいいだけの話です。

中国語の「貴人」には「その人に出会わなければ今の自分はなかった」といった、人生を変えてしまうほどの影響を与えた人を意味する場合があります。
私には3人の「貴人」がいます。
一人は矢内正一先生。
もう一人は志賀大郎先生。
そして最後は鍵山秀三郎先生です。

中学3年生の春、矢内正一先生のご自宅に行き、そこで矢内先生から直接にお話を受ける機会がありました。
わずか2時間で「アホの中学3年生(私のこと)」が大変化しました。
自分自身の体験なので間違いがないのですが、たった2時間で人の心をすっかり変えてしまう「教育の力」というのがあることを知りました。
その日から私は猛烈に勉強する生徒となり、無事志望高校に合格することができたのです。

志賀大郎先生からは、本を読むことを教わりました。
読書がなければ今の自分はあり得ず、人生自体が意義のないものになっていたような気がしています。
万巻の書を読み下していく喜びは何物にもかえられません。

もう一人の貴人である鍵山秀三郎先生とは36歳の時にハガキでのご縁を頂きました。
私が「ファンレター」を出したからです。
実際にお会いしたのは、その最初のハガキを出してから1年近くあとでした。

これからも「貴人」と出会うことがあるのかどうかは分かりません。
が、これからは私自身が他者の「貴人」となれるような努力をしていきたいと思うのです。