自由自在への憧れ

自分の殻を脱ぎ捨てていこうと思います。
今まで当たり前のように考えていた「常識」を打ち破ろうと思うのです。
中小企業のオーナー(社長)にしてみれば、自分の会社は我が子同然です。
が、あまりにもそれにとらわれ過ぎ「会社=自分」となり、「自分」から「会社」を差し引けば何も残らないのです。

別にその生き方が悪いと言っているわけではありません。
会社は人々に豊かさと幸せを与える一つの手段だと思うのです。
ならば会社で人々が不幸になるのは、何か本末転倒という気がしてなりません。

名前を出して申し訳ないのですが、シャープや東芝といった日本を代表する企業が大きな危機を迎えています。
ひと言で言うと「社内の権力闘争」であり「経営者の無能」であります。
島耕作シリーズは松下電器がそのモデルと言われていますが、無能な上司や派閥争いの話がよく出てきます。

90年バブルの時には、私も気持ちよくバブルの波に乗っていた1人なのですが、ご多分に漏れずバブル崩壊時には倒産の危機に直面しました。
幼い自分の子供たちと遊ぶ暇もなく、いわば家族を犠牲にしてまで働いてきたのに、これで倒産したら一体自分は何をしてきたのだろうと随分落ち込みました。
倒産すると経済的な痛手以上に、そういった精神的な落ち込みの方がヒドイのだと思います。

『日本でいちばん大切にしたい会社』という本があり、もう既に5巻まで出されています。
単に売上げや利益だけを求めるのではなく、本当に人間味あふれる会社を取材して書かれているのですが、実際のところ売上げや利益が伴っていなければ、その本に取り上げられるような会社にはならないのです。

先日マニラで出会った個人投資家(日本人)は自由自在。
東京の麻布十番で住居兼オフィスを構え、社員は自分1人。
日本だけでなく、海外の投資機会も見つけ、世界中を飛び回っています。
この人からは相当大きな影響を受けました。

が、仮に私が1人になって働くとして、仕事というのは複数の人間でやるからこそモチベーションが上がるような気がし、1人になって仕事への意欲がキープできるのかどうかはよく分かりません。
1人でも無理だし、大勢すぎても管理が大変です。
何事にも適正規模というのがあるのかもしれません。