不動産・金融・税金リテラシー

これからの時代に資産を形成しようとする場合、本業の専門知識以外に、不動産や金融や税金に長(た)けてなければならないと思うのです。
あるいはそういった分野の専門家を友人に持つなり、顧問で雇うなりする必要があるのではないでしょうか。

例えば不動産の上手な活用なしには、キチンとした資産形成はあり得ないと思います。
個人投資家の不動産投資に関する本が最近よく出ていますが、不動産の専門家の私から見て「その方法ではどうなんだろう?」と首をかしげる”やり方”も時たま見かけます。

が、シェアハウスやAirbnbなどのように、本来の不動産業者をスルーしてしまうような商品も時代の流れとしてドンドン出てきました
これなど不動産の専門家を自認している私にもよく分からない分野です。
どうして既存の不動産業者がそれらの商品を扱わないかというと、インターネットだけで申し込みの業務が完結してしまうからです。

不動産業を営んでいる知人の中には、コンテナ倉庫などの個人用の物置スペースに本業を特化したしたところがあります。
遂には銀座にも物置やセミナールームの貸しスペースを作りました。
こうなると「街の不動産屋」の本来の業務である「不動産仲介」や「不動産管理」からは大きくハズれるのですが、今までの業務に固執することなく、自分が見つけた得意分野に特化していけばいいのだと思います。

話が少しずれました。
事業家やビジネス専門職や医者など、資産家に近づきやすい職種の人たちにとっては「不動産」や「金融」や「税金」の知識は必要不可欠です。

今は世界的に見ても超低金利時代ですが、実体経済に伴う資金のほかに、投資資金というのが世界経済に大きな影響を与えています。
そういったマクロな現象を追うのは(時間的に)それこそ専門家でなければ難しいと思いますが、ミクロの世界での株の個々の銘柄を追っていくことは、忙しい日常生活の中でも出来るのではないかと思うのです。
株式投資は勉強しなければ成功しないというのは、私自身の経験則でもあります。

税金の問題も資産形成に大きな影響を与えます。
納税は儲かったからこそできる有難いことでもあるのですが、行政は収入があればあるだけ使ってしまうといった印象があり、やはり必要以上に収めないというのも(無駄遣いをさせないという)社会的正義かもしれません。
私は「小さな政府」を支持しています。

普通、会社経営では、投資すればそのリターンが期待できるのですが、税金の場合は納税分がそのままキャッシュアウトとなってしまいます。
当たり前の話ですが、キャッシュアウト分が経費となるわけでもありません。
ただし「納税は少ない方がいい」と潜在意識にまでインプットしてしまうと、今度は肝心の利益の方が減少するリスクもあり、この点は十分注意しなければいけないところかもしれません。