株の話 その1

『株、株、株!もう買うしかない』(朝倉慶・徳間書店・1,600円)という本が出ています。
日経平均も2万円台を超えてきました。
今の私の気持ちも「投資には株が一番いい」というものです。
私の本業は不動産業ですが、もし普通の人が投資するのであれば、不動産より株のほうが、手軽さやリスクなどいろんな面でいいように思います。

投資にはキャピタルゲインを狙うものと、インカムゲインを目指すものとがあります。
株にせよ不動産にせよ、キャピタルゲインを狙うのは難しいのです。
株だと思惑が外れると「損切り」か「塩漬け」になりますが、不動産の場合だと不良資産となり、この処分は実に大変なのです。

私個人でも株式投資をしているのですが、会社の余剰資金で株を購入しました。
0.1%ほどの金利で定期預金をしているよりも、リスクの少ない銘柄を選んで定期預金代わりに株を保有しておこうと思ったからです。
さすがに4%を超える配当の株はほとんどないのですが、3%を超えるものであれば結構あるのです。

会社の資金なので、かなり慎重に銘柄を選びました。
ジャスダックマザーズに上場している会社だと、いざという時、買い手が少なく値がつかないリスクがあります。
従って保守的に行くなら東証一部上場企業がいいわけです。

配当はやはり3%は欲しいですね。
持っているうちに会社が潰れてしまうと、株券が紙くずになってしまうので、有利子負債がゼロの株を選びました。
また事業の内容が自分にとってよく分からない分野の株もパス。
このへんはウォーレン・バフェットの教えを守りました。

キャピタルゲイン狙いで儲けるためには、自分があまり好きでない会社の株を買う必要が、時には出てくるかもしれません。
しかしインカムゲイン狙いの長期投資だと、相性がよくない株や自分が好きでない会社の株を持っていると居心地が悪いのです。

長期で株を持っていると、段々とその会社のファンになってきます。
面白いことに同じ製品でも、自分が所有している株の会社のものを買うようになってきます。
もし私がトヨタ自動車の株を持っているとしたら、間違いなくトヨタの車を買うはずです(あるいはトヨタの車に乗っているからトヨタの株を買うといったケースの方が多いかもしれません)。