案外「知的生活」に近い環境かも

「時間足らない病」は今なお「健在」で、毎日時間との戦いを強いられています。
時間が足らなくなると、やりたいことを“どんどん”カットしていきます。
やりたかったことをサッと諦めていくのも修行のひとつです。

そんな中で唯一うまくいっているのが読書。
夜8時半から12時までの3時間半を読書時間として確保しています。
休憩もかねて、途中ちょっとした雑用もこなしながら本を読んでいます。
5冊以上読めた日は“やっぱり”気持ちいいし、3冊以下だと物足りません。

来年から年2,000冊の読書に挑戦しようと思っているのですが、そうなると月167冊読む必要があります。
仮に1日6冊読むと、かける30日で月180冊となります。
コンスタントに6冊読んでいくと、計算上は167冊に届くというわけです。
用事があって全く読めない日も当然あるので、1日6冊は最低ラインということになります。

先日、新進気鋭の大学講師の人とお話する機会がありました。
この人は文学博士で、いずれ大学教授になる方だと思うのですが、1日の勉強時間をお聞きすると、授業の準備などで忙しく、1日1時間ほどだとのことでした。
学部長や学長などのポジションについてしまうと、勉強時間が全く取れないという状況になるかもしれません。
勉強どころか、そういった職務についている人は、本すら1冊も読んでいないという状況も考えられるわけです。

そうすると大学に在籍していない私の方が、勉強時間(知的作業時間)が沢山取れているということになります。
私は自営業もしくは自由業のようなものなので、工夫次第ではもっと勉強時間が取れる可能性があります。
会社の実務は優秀なスタッフに任せ、また所有不動産にも働いてもらい、私は自分にしかできない知的世界の開拓に専心すべきだという気がしてきました。

ローマの物語を書いてベストセラーを次々と出した塩野七生さんは、イタリア在住の女性です。
この方は朝起きて3時間ほど執筆し、また昼か夜にもう3時間ほど執筆するとのこと。
渡部昇一先生が「もしこの人が大学で教えていたら、執筆にこれほどの時間は取れない。従って大学にいない方が知的生活がしやすい」旨のことを書いておられ、大学とはあまり縁のないところにいる私としては、これを読んで大いに勇気を得ることが出来たという次第です。