本を読んで知ったこと

本を読んでいると、いろいろな知識が入ってきます。
先日ビックリしたのは、あの「日本銀行」がジャスダックに上場されていることです。
証券番号8301で従業員は4,620名。
役員は黒田総裁を始め、新聞でよく見る名前の方たちが並んでいました。

財務大臣(日本国)が発行株式の55%を所有しています。
逆に言えば、あとの45%は民間でも購入できるのです。
今の株価は1株50,000円ぐらい。
100株から購入できます(つまり500万円が必要)。

「自分は例の『日本銀行』の株主なのだ」と話のネタぐらいにはなりそうです。
もし配当利率がよければ定期預金の代わりに持っていてもいいのかもしれませんが、配当がどれぐらいあるのかは四季報を見てもよく分かりませんでした。
自分でいくらでも1万円札を印刷できるのですから、ある意味、潰れようがない会社でもあります。

話は変わるのですが「三洋電機」と「林原」の本を読みました。
三洋電機のほうは、破たんまでの事態をずっと追い続けてきたジャーナリストが書いた本で、林原のほうは兄の社長と弟の専務がそれぞれ書いた本の両方を読みました。

両社とも実質的にはもう会社はないのですが、その原因はやはり過大な借入金であったと思うのです。
また両社とも財務状況を正しく財務諸表に反映させず(つまり粉飾決算)、これが破たんの直接の原因になりました。
やはりゴマカスと貸し手からキツイ追及の手が入ります。

林原だって三洋電機だって優秀な会社であったわけですから、もし時間を戻すことができれば、どこかの時点で修正すれば、立派に生き残ることができたはずです。
会社は大成功もするし、また間違いも起こすわけです。
借入れが多いと、間違いがそのまま致命傷になる可能性が高いということなのでしょう。

中小企業の場合でも、手形を切らず、借入れがなかったら、ちょっと倒産のしようがないわけです(むろん売上げが上がらず廃業という選択肢はあります)。
損益分岐点が低く(すなわち社員数が少なく)、借入れがゼロで、安定収入源が確保されており、社長がキャバクラで遊びまわらなかったら、なかなか倒産は難しいような気がするのです。