西宮「直心(じきしん)」

わずか9席のカウンター席しかないお店を、人を使わず夫婦で切り盛りし、それでいてミシュラン2つ星というスゴイお店がこの「直心」です。
外には看板も何もないのですが、一歩中に入ると高級和食店らしい質感のある内装と透明な清潔感が迎えてくれます。
こういうお店を馴染みの店として持っておきたいものです。

ふだん私はカウンター席でも隣の人と喋ることなどほとんどありません。
が、今回はもうすぐ結婚するというオーストラリア人男性と日本人女性とのカップルが隣になり、何となく話し始めました。
オーストラリア人男性は、ある私学の中学高校で教師をしているのだそうです。

てっきり英語の先生かと思ったら、なんと体育の先生とのこと。
ラグビーをやっていたからだそうです。
その私学は進学校としてここ数年かなり有名になってきています。
外人を英語ではなく体育の教師として迎えるという、そういった柔軟な発想が出てくるところが素晴らしいではありませんか。

そのカップルのもう一方の隣に、物静かな40代くらいの男性が一人で座っていました。
その男性ともそのカップルは話していたのですが、男性が帰った後、そのカップルに冷酒がふるまわれました。
その男性からの奢り(オゴリ)だとのこと。

ひょっとしたらその男性からのカップルへの結婚プレゼントなのかもしれません。
私もそのお酒のお相伴に預かったのですが「なんて粋でオシャレなことをするんだろう」と感心しました。
今後は私自身も”ちょくちょく”その手を使ってやろうと思った次第です。