会社繁栄「掃除道」その34

掃除は基本的には非常に楽しいものです。
ただし時間の制限が厳(きび)しい時は、焦るので面白くないのです。
掃除をやる範囲は「自分の持ち場」(自分のメインの生活圏)。
「自分の持ち場」であるなら、会社も自宅も分け隔てなく掃除をしています。
自宅の書斎には神棚も祭ってあるし、ビートと一緒に寝る場でもあるので、毎日ほぼ完璧に掃除します。

フィットネスクラブに行きたいのですが、今のところ、その時間が取れません。
しかしよく考えてみると、掃除でかなりの運動量が補完されているように思うのです。
書斎およびその周辺の掃除だけで1時間弱かかります。
今のように夏だと、もうそれだけで体重が0.5キロ近く減るのです。

ストレッチというのは体を伸ばす運動ですが、その逆の「縮む」・「かがむ」といった運動は、日常生活の中では案外できないのです。
それが掃除だと頻繁に行えます。
フィットネスクラブだとお金がいりますが、掃除だと無料。
しかもやったところがキレイになってしまうというオマケまであるのです。

「掃除に手間をかけるぐらいなら、仕事をした方がいい」という一見もっともらしい意見もあります。
しかし私の経験則で言うなら、掃除は最優先事項なのです。
掃除に気合が入ってない会社は、いつの間にか消えていくのです。
たぶん例外はなかったはずです。

キチンと掃除のできる会社には、災難や不都合が起こりにくいのです。
早い話が洗車を徹底すれば事故が減ります。
当社でもいっとき、掃除の手が足らなくて、やや手抜きになっていた時期がありました。
その影響はテキメンで「ややこしい問題」が次から次へと頻発したのです。
あわてて掃除に手をかけ直すと、次第に具合の悪い出来事が消えて行ったことがあります。

掃除する時間が“もったいない”と掃除もせず仕事をしていると、掃除時間の何倍もの時間がかかる頭の痛い問題が起きるのだということがよく分かりました。
ならば最初から掃除に力を入れるほうが、よほど効率的だし気持ちがいいのです。
「掃除は運気を整える神事」だというのは、22年間、毎朝2時間の鍵山流掃除を続けてきた私の結論でもあります。



田中隆司様 きのうは大変お世話になりました。