株へのスタンス

ここしばらくの荒っぽい株の上げ下げを経て、株式投資に対しての自分が持つべきスタンスを改めて確認することが出来ました。
やはりインカムゲイン狙いの長期保有こそ、自分の姿勢であるべきなのです。
それは株式投資だけでなく、不動産投資においても貫くべきものだと思っています。

戦後すぐに取得した土地は、1,000倍ぐらいに値上がりしています。
これは個人の努力ではなく、資本主義が持つエネルギーそのもの。
共産主義化の経済では、決してこうはならなかったはずです。
もし資本に意思のようなものがあるとするならば、それがどういう方向へ行こうとしているのかを的確に知ることが、成功への道だと思うのです。

個人や個々の会社の力を超えた「意思あるエネルギー体」には素直に従うべきなのです。
また「意思あるエネルギー体」が進む方向を、真剣に模索すべきなのです。
個々の人たちは同じような能力で同じように働いているのに、経済がバブルになったり、あるいは不況に突入したりするのは、不思議と言えば不思議です。
上昇気流にうまく乗れば、あっという間に上空に達することが出来るし、引き潮の中に入ってしまえば、どう足掻いても引っ張り込まれてしまいます。

30代は目の前の仕事に一心不乱に取り組むだけで精いっぱいだったし、40代では自分の会社をどう経営していくかで頭がいっぱいでした。
60代に突入し、初めて大局から眺めていく余裕が出てきました。
60代になっても資金繰りで走り回らなければならない会社だと大変です。
次の一手を考えるどころか、今日の一手にドタバタするだけで終わってしまいそうです。
幸い、なんとか経営は安定しているので「明日の事業」の準備に真剣に取りかかりたいと考えています。

キャッシュフローの余裕分から、毎月一定の額の株を購入していこうと思っています。
そうすれば市場の底でも買えるし、天上でも買える(買わざるを得ない)わけです。
私のように株を10年以上保有しようとする者にとって、今の相場が高いのか安いのかの判断は誰にもできません。
ドンピシャリの底値で買うのは至難の業なのです。
イメージとしては定額預金的に株を購入するといった感じで行こうと思っています。

ただし購入する銘柄は厳選すべきです。
「有利子負債」がゼロで、配当利回りが2%以上で、自分が理解できる業態で、しかも応援したくなるような会社です。
じっくりと四季報をめくってみたので、ざっとした知識は頭に入っています。
新聞などで、それらの会社の名前を見つけた時も「ああ、ここは無借金だったはずだ」とピンと来るようにまではなりました。